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兄の夢であった「ハワイ復権」という使命を受けたイズ。
それは彼が歌う歌詞の中にも込められていました。
哲学と言うと大袈裟さかも知れませんが、彼の身体のような大きな「愛」を感じてみよう。

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「IZ in Concert(イズが亡くなった後、追悼盤としてリリースされたLIVE CD)」はキリスト教の祈りで始まります。
イズは敬虔なクリスチャンでした。キリスト教の哲学が彼の音楽に大きな影響を与えています。

キリスト教のUnconditional Love「すべてをうけいれる愛」が彼のテーマでした。
いろいろな人種が集まるハワイ、そのハワイをワンダフル・ワールドにするには、人種を含め、いろいろなものを受け入れる愛が必要だと説いたのです。
"This Hawaiian Man" Introという詩は、ハワイの未来とイズの存在を重ね合わせて歌っています。
※最後のソロアルバム「n Dis Life」のライナーノーツに印刷されています。また「IZ in Concert 」の中盤にはコンサート中にアナウンスされイズが紹介されます。
<訳詞>
このハワイの男は体より10倍大きな心をもっている。
このハワイの男は世界で最も大きな理想を抱えている。
このハワイの男はすべての人に永遠の愛を与える。
このハワイの男はまるで空の光のように見える。
このハワイの男は山のように高い。
このハワイの男は終わりのない旅に人々の心を導く。
このハワイの男は魂を信じる世界へ解放する。
このハワイの男はすべての人の中に宿る愛をさがす。
このハワイの男はこのメッセージが届くことを願う。
このハワイの男は平和と美しさの中にたたずむ。
このハワイの男は人々の間の差別を消しさる。
このハワイの男はすばらしいハワイの未来を夢見る。
そのハワイの男はIsrael Kamakawiwo'oleである!

彼はまた、すべての人が平和で差別のない世界(ワンダフル・ワールド)に住むことを望んだのです。
「Over the Rainbow/What a Wonderful World」の中にこのような歌詩があります。
※CD「Ka'Ano'i」「Facing Future」に収録されてます。
<訳詞>
空に映える虹が美しい/通りすぎる人々の顔も美しい/友達同士が手をとりあい、元気かい?とあいさつする/子供の泣き声が聞こえる。みんな大きくなっているんだ/みんな、今まで以上にわかってきている/そして僕は思うんだ。なんて素敵な世界なんだと

カバー曲ですが、イズらしい選曲だと思います。
彼の求めたワンダフルワールドは、「ハワイ復権運動」に昇華します。ハワイ人に自治権をもたせようとするのです。誰から見ても不可能であることは自明です。
しかし、この運動が何も生まなかったかというと、そうでもありません。
ハワイ人がハワイ人であることに誇りと尊厳を見出したのです。

※このページの文章は「HP:ハワイ情報センター>ミュージシャン」から抜粋しレイアウトし直しました。

●ハワイ情報センター:http://hawaiijoho.net/

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